業界を問わず、フリーランスとして稼働する方の大半が営業活動に名刺を活用しています。個人事業主の軽貨物ドライバーにとっても、名刺は案件獲得のきっかけを作る重要な役割を担ってくれるツールの1つです。

ただ、フリーランスとして活動する軽貨物ドライバーの中には、名刺は本当に必要なのか、実際どのように活用すれば良いのかなどと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回のコラムでは、軽貨物ドライバーの名刺に入れるべき要素やデザインのポイント、効果的な使い道を詳しく解説していきます。

フリーランスにとっての名刺の重要性

名刺は主に、自身の名前や連絡先などのプロフィール情報を伝える「自己紹介ツール」としての役割を担います。デザインを工夫したり趣味や出身地などを記載したりしておけば、名刺交換の際の話題作りにも一役買ってくれるでしょう。

普段行っている業務内容や自身の強みを相手に理解してもらうのも、名刺の重要な役目の1つです。自分の力で仕事を取りに行かなければならないフリーランスにとって、名刺は自身をアピールする上で強力なツールだと言えます。

個人事業主の軽貨物ドライバーにも名刺は必要?

個人事業主として稼働する軽貨物ドライバーも、名刺は作っておく方が良いでしょう。運送会社と業務委託契約を結ばず、自力で荷主を探す方であればなおさらです。

運送業界では、IT業界や広告業界などに比べ同業者や取引先の年齢層が高いケースが一般的。LINEやInstagramといったSNSで自己紹介をしたり、情報を交換したりすることになじみがない方も多いでしょう。

名刺を手渡しすることは、そういった世代の方との繋がりを深める上で非常に有効です。いつでも名刺を交換できる状態にしておけば、荷主となり得る相手に自分のことを知ってもらえるチャンスがぐっと広がります

個人事業主の軽貨物ドライバーが名刺を作るメリット

個人事業主として稼働する軽貨物ドライバーが名刺を作るメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  • 強みをアピールして他のドライバーと差別化を図れる
  • 案件の獲得に力を入れていることが伝わる
  • ドライバーとしての信頼度を高められる

正社員やアルバイトとして雇用されるドライバーや業務委託ドライバーとは異なり、個人で稼働する軽貨物ドライバーは運送会社の後ろ盾を得られません。認知度が不十分な状態で荷主から信頼を獲得し、案件を依頼してもらうことはかなり難しいです。

名刺があると、荷主に見てもらうだけでも案件の獲得に意欲的な姿勢をアピールすることができます。過去の実績や自身の強みを掲載しておけば、信頼度の高さを示し、他のドライバーと差別化を図ることも可能です。

軽貨物ドライバーの名刺に入れるべき要素とは

軽貨物ドライバーの名刺に記載しておくべき項目として、以下が挙げられます。

  • 氏名・肩書き
  • 屋号
  • 電話番号・メールアドレス
  • 事業所の住所・電話番号
  • ホームページ・SNSアカウント

案件を依頼したいと思ってくれた荷主がすぐに連絡できるよう、問い合わせを受け付けるための電話番号やメールアドレスは必ず記載しておきましょう

ホームページやSNSアカウントを運用している場合は、URLやQRコードを載せておくと良いです。興味を持ってくれた相手に対して、自分のことをより深く知ってもらうきっかけを提供できます。

可能であれば、自身の顔写真を載せるのもおすすめです。デザインに彩りが出るだけでなく、名刺を交換した際の様子をより鮮明に思い出し、依頼を決意してもらえる可能性が高くなるでしょう。

【軽貨物】案件獲得に繋がる名刺作成のコツ

数多くの軽貨物ドライバーの中から荷主に選んでもらうためには、自身の強みを発信して差別化を図ることが重要となります。

名刺にドライバーとしての強みを記載することは、荷主となり得る相手への効果的なアピールとなりますが、長々と記載するのは避けてください。冗長な文章で相手にストレスを与えてしまうと、最後まで読んでもらえない可能性があるためです。

一言のフレーズ、箇条書きといった覚えやすい形で表現しましょう。名刺に載せる情報量が多くなりそうな場合は、二つ折りや三つ折りのレイアウトを検討するのも選択肢の1つです。

軽貨物ドライバーの名刺デザインのポイント

名刺のデザインは、受け取った人に与える自身の印象に大きく影響します。以下3つのポイントを押さえてデザインすると良いでしょう。

レイアウトを揃える

文字や写真、ロゴなどの位置は徹底的に揃えることを意識してください。名刺では横型、縦型に限らず左揃えが採用されることが多いです。

一般的に、縦型名刺ではN型(右上→右下→左上→左下)、横型名刺ではZ型(左上→右上→左下→右下)の順に視線を集めやすいと言われています。縦型名刺であれば右上、横型名刺の場合は左上に名前や屋号といった目立たせたい情報を配置すると良いでしょう。

同じ要素はまとめて配置する

  • 名前・肩書き
  • メールアドレス・ホームページのURL・SNSアカウントのQRコード

上記のように近い要素を持った関連性の高い情報をまとめて配置すると、視線の動きをスムーズにして読み手のストレスを軽減できます。

情報のまとまり同士の余白を十分に確保すれば、よりすっきりとしたレイアウトを実現でき、各要素を瞬間的に認識しやすくなるでしょう。

使用するフォントは統一する

統一感を与えるため、使うフォントの種類はできる限り絞るべきです。文字サイズが同じであっても、フォントが異なると実際の大きさが微妙に変わってきてしまいます。

ビジネス名刺の場合、格式高い印象を与えられる明朝体や、視認性が高く力強い印象のあるゴシック体が使われることが多いです。

軽貨物ドライバーの名刺の作り方

  • 名刺作成アプリ・コンビニのマルチコピー機を利用する
  • 制作会社や名刺作成・印刷サービスに依頼する

名刺を作成する方法としては、主に上記の2つが挙げられます。これまでお伝えしたポイントを踏まえ、専用のスマートフォンアプリを使って自作することも可能ですが、プロに依頼する方が質の高い仕上がりが期待できるでしょう。

名刺作成を一から依頼する場合の料金は、約5,000〜30,000円が相場だと言われています。大きな幅があるのは、デザインについて細かく要望したり、有名なデザイナーや制作会社に依頼したりすると費用がかさんでいくためです。

出費を安く抑えたい方は、既存のテンプレートからイメージに近いものを選んで作成してもらうことをおすすめします。

軽貨物ドライバーの名刺の使い道

案件の獲得に繋げるためには、以下のような方法で名刺を活用するのが良いでしょう。

  • 訪問先のクライアントに渡す
  • チラシやDMと一緒に留めておく
  • 同業者が集まるイベントで繋がりを作る

訪問先のクライアントとの名刺交換はもちろん、営業用のチラシにホチキスで留めたり、DMに同封したりして広く名刺を配るのもおすすめです。

また、軽貨物業界では横の繋がりが強く、ドライバーが集まるイベントやセミナー、荷主とドライバーにマッチングの機会を提供する交流会などが多数開催されています

そうしたイベントで積極的に名刺を渡して多くの同業者に自身のことを知ってもらえれば、案件を依頼されたり紹介してもらえたり、といった可能性が期待できるでしょう。

魅力的な名刺で軽貨物の案件を獲得しよう

自分の力で仕事を取りに行かなければならない軽貨物ドライバーにとって、名刺は自身の信頼性やドライバーとしての魅力をアピールする重要なツールです。

今回ご紹介したポイントを踏まえて魅力的な名刺を作り、数多くの軽貨物ドライバーの中から荷主に選んでもらえるきっかけを確保してみてください。

この記事の執筆者

軽貨物・業務委託ドライバーのための軽カモツネット

軽カモツネット編集部

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