個人で運送会社と契約を結ぶ業務委託ドライバーの大きなメリットの1つとして、自身のライフスタイルに合わせて仕事を請ける量を調整できることが挙げられます。

しかし、運送会社によっては契約を結んでいるドライバーの数に対して案件数が少なく、ドライバーが思うように仕事を請けられないケースも少なくありません。

運送業界には案件が集中する繁忙期とその後に訪れる閑散期が年に何度か存在するため、繁忙期に積極的に案件を獲得すれば、収入アップを目指すことも十分可能です。

今回のコラムでは、業務委託ドライバーの稼ぎ時である運送業界の繁忙期について詳しく解説していきます。繁忙期に効率良く稼ぐコツもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

運送業界の繁忙期はいつ?

運送業界において一般的に繁忙期と言われるタイミングは以下の通りです。

  • 春の引っ越しシーズン
  • 夏休みシーズン
  • 年末年始
  • イベントの開催時期
  • 地域ならではのタイミング

毎年決まったタイミングで訪れる繁忙期として挙げられるのは、家具を買い換える方が多い春の引っ越しシーズンや、お中元や帰省先へのお土産を贈る方が多い夏休みシーズンです。

クリスマスやお正月といったイベントが重なる年末年始は、個人間の配送だけでなくメーカーから卸売業者への輸送件数も増える傾向にあります。クリスマスプレゼントや年賀状、お歳暮などの配送が発生するため運送業界は大忙しです。

プレゼントを贈る方が多い母の日や父の日、大手通販サイトのセールといったイベントが開催される時期も消費者の購買意欲が高まるため、配送件数が普段より多くなりやすいです。

旬を迎える特産品を全国に配送する、観光地を訪れた方がお土産を各地へ配送するリゾート地など、その場所ならではのタイミングで繁忙期が訪れる地域もあります。

繁忙期は業務委託ドライバーの稼ぎ時

通販利用の拡大や運送業界の慢性的な人手不足も影響し、業務委託ドライバーのニーズは日に日に高まっています。しかし、冒頭でもお伝えしたように、運送会社によっては案件数が少ないところもあり、いつでも仕事を割り振ってもらえるという状況は考えにくいです。

しかし、案件が集中する繁忙期はドライバーの人数に対して案件数が多くなる委託元がほとんど。ドライバー同士で仕事を取り合うことなく多くの荷物を配送できる可能性が高いです。

そのため、業務委託ドライバーとしてがっつり稼ぎたいと考える方は、繁忙期を狙って積極的に稼働するのも一案だと言えます。

【業務委託ドライバー】繁忙期の仕事の注意点

業務委託ドライバーは繁忙期を狙って仕事を請けることで収入をぐっと上げられる可能性が高いです。

ただ、運送業界における繁忙期は企業の1年の業績を左右すると言われるほど集中的に案件が発生するため、ドライバーに割り振られる業務もかなりハード。配送業務に慣れていない方にとっては大きな負担になってしまうかもしれません。

繁忙期の業務に臨む際の注意点として、以下の3点が挙げられます。

  • 荷物の取り扱いに十分注意する
  • 事故やトラブルに注意する
  • 無理に稼働時間を増やさない

荷物の取り扱いに十分注意する

案件がぐっと集中する繁忙期には、ドライバーに求められるノルマも厳しくなる傾向にあります。慌ただしく配送していると、荷物の取り扱いがどうしても煩雑になりがちです。

大きな衝撃を与えて荷物の中身を破損させてしまう、荷物どうしをぶつけて段ボールを傷つけてしまうといった事態が起こると、お客様からのクレームに発展しかねません。ドライバーの評価が下がってペナルティが発生したり、契約を打ち切られたりしてしまうことも。

急いでいる時こそ、荷物を丁寧に取り扱うことを意識して取り組むことが大切です。

事故やトラブルに注意する

慌ただしく配送業務に当たる繁忙期に意識しなければならないのは、荷物の取り扱いだけではありません。ノルマが終わらない、時間指定に間に合わないといった理由で焦ってしまうと、以下のようなリスクが考えられます。

  • 運転操作を誤り交通事故に遭う
  • 荷物を渡すお客様への対応が雑になりクレームを受ける
  • 配送先を間違える

お客様の荷物を正しく責任を持って届けるだけでなく、自身の安全を守るためにも、こうした危険があることを常に頭の片隅に置いておけると良いです。

無理に稼働時間を増やさない

お伝えしているように繁忙期は案件がぐっと集中するタイミングであり、ドライバーが希望すればどれだけでも仕事量を増やせる可能性が高いです。ただし、仕事を請けやすいタイミングだからといって必要以上に案件数を増やしすぎないよう注意しなければなりません

業務委託ドライバーは荷物の積み下ろしを繰り返したり長時間運転したりと体力的な負担が大きい仕事であり、稼働時間が長くなると疲労がどっと蓄積してしまいます。収入アップを目指す中でも、常に自分の体調と相談しながら案件量を調節するようにしてください。

業務委託ドライバーが繁忙期に効率良く稼ぐコツ

ここからは、業務委託ドライバーが繁忙期に効率良く稼ぐコツを解説していきます。

  • 配送単価が高い案件を請ける
  • 業務を効率化する

配送単価が高い案件を請ける

多くの仕事を割り振ってもらえる繁忙期は、数ある運送会社や案件の中から条件の良いものを吟味しやすいタイミングでもあります。複数の求人情報を比較してより配送単価の案件を選べば、稼働する時間が同じでもより多くの収入を得ることが可能です

業務を効率化する

業務委託ドライバーと契約を結ぶ運送会社の多くは、ドライバーが配送した荷物の個数に応じて収入を決定する成果報酬制を採用しています。配送業務を効率化してスピードを上げることで、同じ稼働時間でもより多くの荷物を配送でき、収入アップを狙えます

  • 配送ルートを最適化する
  • 不在票の記入スピードを上げる
  • 宅配ボックスの使用方法を把握しておく
  • 駐車場の場所を予め調べておく

業務を効率化する具体的な方法としては、主に上記が挙げられます。一見ささいなことのように見えますが、積み重ねていくうちに配送スピードをぐっと上げることが可能です。

業務委託ドライバーが仕事を効率的に進めていく方法は、以下の記事に詳しくまとめています。配送スキルを上げて収入アップを狙いたいと考えている方はぜひチェックしてみてください。

配送ドライバー必見!配送を効率化する方法・メリットを詳しく解説!

体調と相談しながら繁忙期に臨もう

案件数がぐっと増える繁忙期は、業務委託ドライバーにとって重要な稼ぎ時です。仕事の請け方や業務への取り組み方を工夫して、より効率良く収入アップを目指してみてください。

ただし、仕事をたくさん割り振ってもらえるからと言って無理は禁物です。ドライバー自身の安全を守り、お客様の元へ責任を持って荷物を届けるためにも、自身の体調を踏まえて仕事量を調整するよう意識しましょう。

この記事の執筆者

軽貨物・業務委託ドライバーのための軽カモツネット

軽カモツネット編集部

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