ドライバー不足が物流業界において大きな課題とされている中で、軽貨物ドライバーの需要が高まっており、高収入も期待できるようになっています。SNSや求人広告などで「月収100万円も可能」といったコメントを見かけ、やってみたい!と思った方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、軽貨物ドライバーで月収100万円は可能?という疑問に応えるとともに、高収入を目指す方法をお伝えします。軽貨物ドライバーとして稼げる人の特徴もまとめているので、合わせてチェックしてみてください。

軽貨物ドライバーで月収100万円は可能?

軽貨物ドライバーとして月収100万円を稼ぐことは可能ですが、その難易度は高いと言わざるを得ません。

軽貨物ドライバーの平均年収は、会社雇用の場合で400万円前後とされており、月収20~50万円ほどが一般的です。この倍以上を稼ぐとなると、仕事量を増やしたり単価を上げたりする必要があるため、給料制の会社員では難しいでしょう。

月100万円の収入を得るためには、高単価の案件を安定的に確保し、稼働日数を増やして効率的に配送を行う必要があります。

軽貨物ドライバーの働き方

会社員以外の軽貨物ドライバーの働き方には、次の2つが考えられます。

  • 業務委託
  • フリーランス

業務委託とフリーランスは、どちらも個人事業主として開業しますが、業務委託ドライバーは企業や軽貨物事業者と契約を結んで業務を行います。企業との直接契約でなければ、仲介業者に手数料を支払う必要が発生します。ただし、顧客を紹介してもらえるので、自ら営業活動を行う必要がありません。

一方フリーランスの場合は、単発の案件を請けるケースが一般的です。突発的な配送では報酬が高く設定されていることがありますが、安定的に仕事量を確保することは困難でしょう。

軽貨物ドライバーが月収100万円を目指す方法

軽貨物ドライバーが月収100万円を目指すためには、会社員ではなく個人事業主として働くことが理想的です。自分の裁量で仕事量やスケジュールを調整できるほか、経費を適切に管理することで手取りアップも目指せます。

企業と直接業務委託を結ぶ

企業との契約により、安定した仕事量と継続的な収入が見込めます。特に大手の宅配業者やネット通販関連の企業と提携することで、多くの配送依頼が受けられるでしょう。

案件数が大幅に増える繁忙期にはさらに収入がアップする可能性があるほか、企業との信頼関係を築くことで、優先的に高単価の案件を回してもらえることもあり得ます。契約を結ぶ際には、報酬や業務範囲について詳細に確認し、条件に納得したうえで締結することが大切です。

配送スキルを高める

効率的なルート選定、迅速かつ正確な荷物の積み下ろし、さらには顧客対応力など、多方面でのスキルアップが必要です。短時間で多くの荷物を配達できるようになると、一日に受けられる案件数が増え、それに比例して収入もアップします。

また、IT技術を活用して効率化することも重要です。ナビゲーションアプリや配送管理ツールを使いこなすことで、ムダな移動や時間のロスを減らすことが可能です。

これらのスキルを習得して実践することで、高収入を得るための基盤を整えることができます。

適切な契約先を選ぶ

高収入を実現するためには、契約する配送業者やマッチングプラットフォームの選定も大切です。

多くの業者やプラットフォームでは、紹介料やマッチング手数料がかかるため、これらの手数料が少ない方が利益率向上につながります。ただし、たとえ手数料が低くても、案件が少ない、または単価が低い場合には収入が増えないこともあります。

手数料の低さにこだわらず、安定して仕事を提供してくれる会社やサービスを選びましょう。事前に評判や口コミを確認し、最適な選択をするための情報収集をしっかり行うことが重要です。

スキマ時間を活用する

スキマ時間を有効に活用することも、軽貨物ドライバーとして収入を増やすために非常に効果的です。たとえば、空き時間を利用して、配送マッチングサービスで仕事を請け負うのもよいでしょう。

メインの配達の合間に他の仕事をこなすことで、稼働時間を最大限に活かすことが可能になります。個人事業主として柔軟なスケジュールを組めるメリットを活かし、スキマ時間を収入につなげる工夫をしてみましょう。

月収をアップさせる上での注意点

月収100万円を目指すためには、安定した仕事量を確保し、より多くの荷物を配達しなければなりません。ただし、収入アップの過程には困難もあるため、リスクを知って対策を講じる必要があります。

体を壊すリスクがある

長時間の運転や荷物の積み下ろしは、腰や肩、首などに大きな負担をかけることがあります。特に、月収100万円を目指して無理なスケジュールを組んだり、休みを取らずに働き続けたりすれば、体力が限界を超えることもあるでしょう。

体調不良が続いて身体を壊してしまえば、しばらく仕事ができなくなり、収入も一時的に途絶えてしまいます。適度な休息や健康管理をしっかりと行い、健康に気を配りながら働きましょう。

収入を安定させるのが困難

繁忙期と閑散期では仕事量の差が大きく、安定的に収入を維持するのが困難です。たとえば、年末年始やセール期間などは依頼が集中し高収入を得られますが、それ以外の期間では収入が激減することもあります。

また、競争が激しい業界のため、新規参入者やほかのドライバーとの競合によって、仕事を確保するのが難しくなることも少なくありません。

収入の波を乗り越えるためには、複数の契約先を持つことや、副業を並行して行うことが効果的です。また、貯蓄をしっかり行い、閑散期に備えることも生活の安定につながります。

軽貨物ドライバーとして稼げる人の特徴

軽貨物ドライバーとして稼げる人には、次のような特徴があります。

  • 物事に冷静に対処できる
  • コミュニケーションスキルがある
  • 積み込みやルートなどを工夫できる

物事に冷静に対処できる

配送中には交通渋滞や悪天候、配送先の変更など、予期せぬトラブルが発生することが多々あります。このような状況でも、焦らず冷静に対応できれば、トラブルを最小限に抑えて効率的に仕事を進めることが可能です。

たとえば、渋滞に巻き込まれても、代替ルートを即座に選べれば、無駄な時間を減らせるでしょう。また、トラブルに対して迅速に対処できる人は、顧客や委託元の信頼を得られ、仕事を継続的に受けられることが多いです。

コミュニケーションスキルがある

配送業務はただ荷物を運ぶだけでなく、個人のお客様や配送先の担当者との円滑なやり取りが求められます。配達時間の調整や荷物の受け渡しで丁寧な対応ができるドライバーは信頼を得やすく、リピーターや紹介によって仕事が増える傾向があります。

さらに、業務委託先の企業や他のドライバーとの良好な関係を築くことも、安定した収入を得るためには不可欠です。

積み込みやルートなどを工夫できる

荷物を計画的に積み込み、移動中に崩れないよう工夫することで荷下ろしの効率が良くなり、多くの荷物が配れます。

また、配送ルートの選定も重要です。地図アプリだけに頼らず、自分なりの最適ルートを見つけることで交通渋滞を避け、配送時間の短縮が図れます。

このような細かい工夫ができるドライバーは、一日の稼働時間を最大限に活用して多くの仕事がこなせるため、より多くの収入を得やすくなります。経験を積むことで、さらに効率的な作業が可能になるでしょう。

軽貨物ドライバーでしっかり稼ごう

軽貨物ドライバーは、高単価の案件を継続的に受け、効率的に多くの荷物が配送できれば高収入を得ることが可能です。

ただし、無理をして仕事を詰め込めば体を壊しかねません。また、高い報酬を安定的に得るためには優れたスキルや実績が不可欠です。

月収目標を立てることは素晴らしいですが、実現可能な目標を設定し、着実に経験を積んでいくことも大切です。ドライバーとしてのスキルを身につけたり、日々の業務で工夫を重ねたりすることが高収入につながります。

この記事の執筆者

軽貨物・業務委託ドライバーのための軽カモツネット

軽カモツネット編集部

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