通販利用の拡大やドライバーの高齢化などにより、お客様の元へ荷物を届ける配送ドライバーの需要はどんどん高まっています。中でも昨今注目を集めているのが、個人で仕事を請ける業務委託ドライバーです。

業務委託ドライバーの大きなメリットの1つとして、多様な働き方を自身で選択できる点が挙げられます。フルタイムで稼働するだけでなく、単発で仕事を請ける、数週間~数ヶ月だけ稼働するといった働き方も可能です。

今回のコラムでは、業務委託ドライバーとして短期間だけ働きたいという方に向けて本当に稼げるのかどうかや、効率良く稼ぐためのポイントについて詳しく解説していきます。

業務委託ドライバーのメリット

  • 経験がなくてもすぐに始められる
  • 働き方を自由に選択できる

業務委託ドライバーのメリットとして主に挙げられるのは上記2点です。今回は短期間だけ働く場合を想定しながら詳しく解説していきます。

経験がなくてもすぐに始められる

手っ取り早く稼ぎたいと考える方にとって、事前に何かしらのスキルを身に付けなければならない仕事をするのはあまり効率的ではありません。

業務委託ドライバーは普通自動車免許さえ持っていれば実務経験がなくてもすぐに始められるため、単発や短期間での稼働に向いていると言えます。

なお、契約を結ぶ運送会社によっては、AT車のみの普通免許では不可とされる場合もあるという点に留意しておきましょう。応募する求人を見て事前に確認しておくと安心です。

働き方を自由に選択できる

個人で仕事を請ける業務委託ドライバーは、仕事を請ける量やペースを自身で選択することができます。ライフスタイルに合わせて様々な働き方を取り入れられるという点も、業務委託ドライバーの大きなメリットの1つです。

具体的には、家事や本業の隙間時間に単発で配送業務を請ける、ドライバー業務が初めてで不安なため試しに数週間稼働してみる、といった選択肢を取ることも可能です。

業務委託やアルバイトとして従事できる職種の中には、ほとんどの求人が長期間の稼働を前提としているものも多いです。短期間だけ働きたい方がなかなか応募先を見つけられないケースもあるでしょう。

業務委託ドライバーの求人情報を見ると、「単発OK」「短期(1ヶ月以内)」といった文言を含む求人も多数確認できます。短期間の稼働を想定している方でも、数ある求人の中から自分に合ったものを見つけやすい傾向にあります。

業務委託ドライバーのデメリット

上記のようなメリットがある業務委託ドライバーですが、短期間で働く上で以下のようなデメリットがあることを頭に入れておくべきです。

  • 経費は全て自己負担である
  • 委託元によって仕事を請けられる量が変わる

経費は全て自己負担である

企業に雇用される正社員やアルバイトとは異なり、業務委託ドライバーは稼働中の経費を全て自身で負担しなければなりません。具体的には、以下のような費用が発生します。

  • ガソリン代
  • オイル交換代
  • 自動車保険料
  • 駐車場代
  • 携帯代

これは短期間の稼働でも同様です。そのため、頑張って荷物を配送した割に思ったより稼げなかったと感じる方もいるかもしれません。

委託元によって仕事を請けられる量が変わる

運送業界では慢性的に人手不足が叫ばれていますが、業務委託ドライバーとして活動していればいつでも仕事を請けられるというわけではありません。委託元によってはドライバーの人数に対して案件数が少なく、思ったより仕事を割り振ってもらえない可能性があります

単発や1週間以内での稼働を検討している方は特に、効率良く稼ぐために集中的に仕事を請けたいものです。複数の委託元と契約するなど、仕事を請けやすいよう工夫することをおすすめします。

業務委託ドライバーは短期間だけでも稼げる?

先述した通り、個人で仕事を請ける業務委託ドライバーは経費を自身で負担しなければならず、思うように稼げないと感じてしまう方も少なくありません。

ただし、成果報酬制を採用している委託元の場合は稼働すればするほど、荷物をたくさん運べば運ぶほど収入をアップさせることができます。そのため、短期間でも集中的に仕事を請けて配送スピードを上げられれば、効率良く稼ぐことは十分可能です

【業務委託ドライバー】短期間で稼ぐコツ

ここからは、業務委託ドライバーとして短期間で効率良く稼ぐためのコツを解説します。

  • 配送車を支給してもらえる委託元を選ぶ
  • 運送業の繁忙期に働く
  • 効率良く配送するコツを掴む

配送車を支給してもらえる委託元を選ぶ

先述したように、短期間だけ稼働する場合は配送車を購入したりリース契約を結んだりするのではなく、レンタルする方がコストを大幅に削減することができます。それでも、1日フルタイムで稼働する場合のレンタル代は数千~数万円程度かかってしまいます。

運送会社によっては配送車を格安で、あるいは無料で貸し出してくれるところも。そういった委託元と契約を結んでレンタル代を少しでも抑えられれば、経費を削減して所得を増やすことができます。

運送業の繁忙期に働く

短期間で効率良く稼ぐためには、無理のない範囲でできる限り「量をこなす」ことが重要です。しかし、配送エリアや時期によっては思うように仕事を割り振ってもらえないことも。

運送業界の閑散期と呼ばれる2,5,9,10月のようなタイミングは特に案件数が少なく、ドライバーが早い者勝ちで案件を取り合う状態となってしまいます。

  • 年末年始
  • 夏休みシーズン
  • 新生活・引っ越しシーズン

上記のような運送業界の繁忙期を狙って稼働することで、十分な仕事を割り振ってもらえる可能性が高いです。

効率良く配送するコツを掴む

成果報酬制で働く業務委託ドライバーの場合、荷物の配送スピードが収入に大きく影響します。荷物1個あたりの配送にかかる時間を短縮できれば、決められた時間により多くの荷物を運ぶことができ、収入をアップさせられます。

1日8時間稼働する場合について考えてみましょう。1個の荷物を4分で配送すると1時間で15個、1日に120個の荷物を運ぶことができますが、1個の荷物を3分で配送できれば、1時間で20個、1日に160個の荷物を配送することが可能です。

このように、荷物1個あたりにかかる時間を1分短縮するだけで、1日に運べる荷物の個数はぐっと増えます。荷物をトラックから素早く積み下ろす、不在票をスムーズに記入するなど、細かな作業にかかる時間を短縮することの積み重ねが収入アップに繋がると言えます。

業務委託ドライバーが配送業務を効率化する方法については、以下の記事に詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。

配送ドライバー必見!配送を効率化する方法・メリットを詳しく解説!

短期間でがっつり稼ぐことも可能

業務委託ドライバーは仕事を請ける量やペース、期間を自身で選択できるため、短期間だけ稼働することも十分可能です。しかし、経費負担が発生することから、うまく仕事を請けたり荷物を配送したりできなければ、思ったよりも収入が伸びないと感じてしまうことも。

短期間で効率良く稼げるよう、繁忙期に稼働する、配送車を無料で貸し出してくれる委託元と契約するなど、今回お伝えしたポイントを押さえて働いてみてください。

この記事の執筆者

軽貨物・業務委託ドライバーのための軽カモツネット

軽カモツネット編集部

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